9月19日 区民福祉委員会

○委員長(佐藤篤君) 
 ただいまから、区民福祉委員会を開会いたします。
 早速議事に入ります。
 付託陳情の審査を行います。
 固定資産税及び都市計画税の軽減措置の継続に関する陳情(第10号)を議題に供します。
 参考までに、理事者から説明を聴取いたします。

◎区民部長(石井秀和君) 
 固定資産税及び都市計画税の軽減措置の継続に関する陳情について、審議の参考にご説明させていただきます。
 本陳情は、地価の高い23区内で事業を営む小規模事業者にとって負担の重い固定資産税及び都市計画税について、軽減措置の継続のため、次の3点についての意見書を東京都に提出するよう求めるものです。
 1点目は、小規模住宅用地に対する都市計画税を2分の1とする軽減措置を平成31年度以降も継続することです。
 東京都では、定住人口の確保を図るとともに、居住空間と業務機能が調和したまちづくりに資するため、住宅用地200平方メートルまでの部分に掛かる都市計画税額を2分の1に軽減する措置を昭和63年度から行っております。
 2点目は、小規模非住宅用地に対する固定資産税及び都市計画税を2割減額する減免措置を平成31年度以降も継続することです。
 東京都では、厳しい経済状況下における中小企業等を支援するため、個人、又は資本金の額が1億円以下の法人等が所有する面積が400平方メートル以下の非住宅用地のうち、200平方メートルまでの部分に掛かる固定資産税及び都市計画税を2割減額する措置を平成14年度から行っております。
 3点目は、商業地等における固定資産税及び都市計画税について、負担水準の上限を65%に引き下げる減額措置を平成31年度以降も継続することです。
 固定資産税と都市計画税は、原則として路線価を基に税額を算出しており、地方税法により、当該年度の価格の70%を負担水準の上限として課税標準額を定めることとしておりますが、東京都では、平成17年度から、商業地等については負担水準の上限を70%から65%に引き下げる軽減措置を設けております。
 なお、以上の3点は、いずれも東京23区内の土地を対象とした措置です。

○委員長(佐藤篤君) 
 本陳情について、何か、ご質疑・ご意見はありませんか。

◆委員(井上ノエミ君) 
 是非続けてもらいたいので、賛成です。

○委員長(佐藤篤君) 
 住民票の除票及び戸籍の附票の除票の保存期間の延長に関する陳情(第11号)を議題に供します。
 参考までに、理事者から説明を聴取いたします。

◎区民部長(石井秀和君) 
 陳情第11号 住民票の除票及び戸籍の附票の除票の保存期間の延長に関する陳情について、委員会の審査の参考としてご説明をさせていただきます。
 本陳情は、「住民基本台帳法施行令」で規定されております住民票の除票と附票の除票の保存期間を現行の5年から150年程度に延長し、その施行令が改正されるまでの間、除票等の廃棄作業を行えないよう各自治体に対し通達することを求める意見書を国会及び政府に対して提出すること、本区において現存する除票等の保存期間を施行令の改正を待たず、自主的に拡大することを求めるものです。
 陳情者が挙げております理由ですが、政府や民間の検討会議において、除票等の保存期間の延長を求める意見や指摘があること、土地の所有者の特定には住民票の情報が重要であるにも関わらず、住民票の除票や戸籍の附票の除票の保存期間が5年となっていること、核家族や単身独居化が進み、5年の保存では転居履歴が十分に追跡できず、土地等の所有者が分からなくなってしまうことから、国と自治体が一体となって住民票の除票等の長期にわたる保存をするように求めるものです。
 本区の状況ですが、住民票の除票等の保存期間は、法令上最低5年となっておりますが、現行システムにおいては、住民票に係るシステムは平成22年9月から、戸籍に係るシステムは平成20年9月から稼働しており、それ以降データの廃棄はしていません。
 なお、現行システムとは別に、紙戸籍の時代の平成2年7月に導入した戸籍の附票を管理するシステムがございますが、稼働後30年近く経過し、機器の老朽化によりシステムが立ち上がらなくなるなど不具合が生じており、また対応できる技術者がいないなど、データ移行も含めて、システム維持が困難な状況になっています。
 今後は、今年の8月に出されました総務省の「住民生活のグローバル化や家族形態の変化に対応する住民基本台帳制度等のあり方に関する研究会」の最終報告において、総務省において、「自治体との議論を踏まえつつ、引き続き検討を進め、所要の法制的検討を進める」としていることから、現行システムにつきまして、国の動向を見ながら対応していくことと考えています。

◆委員(井上ノエミ君) 
 1番は賛成です。2番は基本的に賛成ですが、なるべくお金が掛からないような方法を検討していただきたいと思います。

◆委員(井上ノエミ君) 
 区内の障害者施設で実施中の「新商品開発支援事業」についてお伺いします。
 「すみださんさんプラザ」では、プロのパティシエの職員が障害者と一緒にパンを焼き、お菓子をつくっています。毎週火曜日と木曜日にそれらの商品を「SKYワゴン」で販売しています。売上高も多く、墨田区でただ一つ平均工賃が月3万円を超えています。このようにプロと一緒に商品をつくることで品質を維持し、積極的に新商品開発をすることで高い工賃を実現しています。
 しかし、これは60人の障害者を受け入れることができる「すみださんさんプラザ」だからできることです。墨田区のほとんどの施設は、二、三十人程度の小規模な施設が多く、三、四名の職員しかいません。社会福祉士や精神保健福祉士など、福祉専門の職員しかいません。なかなか商品づくりのプロを雇えない状況です。そのため、品質も安定しないので、工賃も低い場合が多いようです。この部分の支援が十分ではなく、より財政支援が必要と思いますが、いかがでしょうか、ご見解を伺います。

◎障害者福祉課長(杉崎和洋君) 
 先日の本会議での区長答弁もございましたが、商品開発や販売の専門家ではない職員の方々を支援するために、現状、区内のクリエーターに入っていただいてサポートをしてもらい、商品開発なども進めているところです。
 製造工程におきましては、作業をマニュアル化しまして、見える形で助言を行いながら、品質の維持にも配慮をしているところです。事業所間での平均工賃の違いにつきましては、さまざま要因がございまして、小規模施設であることが原因の全てではないと考えております。所管としまして、先日行わせていただきました「すみのわ」の展示会などの場を通して、利用者に社会参加を実感していただけるような事業展開を図っていきたいと思っております。

◆委員(井上ノエミ君) 
 次に、国民健康保険の出産育児一時金の支払いについて伺います。
 これは1人の赤ちゃんにつき42万円が支給される制度です。海外における出産においても、必要な書類を提出すれば42万円がもらえます。最近この制度を悪用して、実際には出産していないのに、必要な書類を提出して42万円もらうような不正が行われているとのマスコミ報道があります。確かに外国では偽の出生届などの書類は、お金を払えば簡単につくってもらえます。国民健康保険制度を守るためにも、このような不正を防ぐことが大事だと思います。
 そこで、何点か伺います。
 まず、過去3年間、墨田区における出産育児一時金の支払いは何件あったか、また外国人の海外での出産に対する支払いは何件あったのかお伺いします。

◎区民部参事(高橋宏幸君) 
 国民健康保険制度の出産育児一時金の支払いについてご質問いただきました。週刊誌等の報道があったことも私どもも存じ上げているところです。
 その上で、件数について、過去3年分の墨田区の出産育児一時金の支払い件数についてお答えさせていただきます。
 平成27年度は全体で351件、平成28年度は307件、平成29年度は294件ございました。そのうち、外国人が海外で出産した件数でございますけれども、平成27年度は351件のうち24件、平成28年度は307件のうち16件、平成29年度は294件のうち12件でした。

◆委員(井上ノエミ君) 
 海外での出産に対する出産育

◎区民部参事(高橋宏幸君) 
 墨田区の窓口でとっている不正の対策ですけれども、当然のことながら渡航資格を確認しまして、かつ申請要件を満たす場合に申請を受け付けるという基本的なことを行っていきます。その中で、申請を受け付けた際にやりとりをさせていただきまして、疑義がある場合については、受付時の聞き取りで、疑義の解消を図っているというところです。
 具体的には、出産育児一時金については、証拠書類の審査ということでやらせていただいているところです。出していただく書類といたしましては、本人でご用意していただいて出していただく外国語の出生証明と日本語の訳文、パスポートです。出入国記録を確認して、その期間の中で出産したことを確認した上で支払いを適正に行っているところです。

◆委員(井上ノエミ君) 
 最後に、これまで墨田区において外国人による国民健康保険の不正利用はあったのか、その内容はどのようなものかお伺いします。

◎区民部参事(高橋宏幸君) 
 先ほどのご質問の中にもございましたけれども、週刊誌等の報道を受けまして、国でもこの問題を大きく取り扱っております。その上で、各自治体に調査を国から掛けているところです。その中で、我々も改めて確認させていただきましたけれども、墨田区の中では、手続、書面審査の部分で不適正なものは確認されておりませんので、墨田区においては不適正なものはないと認識しているところです。